「厚別」と書いて「アシリベツ」とも「アツベツ」とも読む。
どちらも「厚別川」に由来している。
もともとは上流の清田区が「アシリベツ」だった(「あしりべつ郷土館」)。現在も「あしりべつ病院」とか「厚別神社」というものは清田区にある。
一方、中流の厚別区の「アツベツ」のほうは、はじめ長野県からの移民により開拓が始まったため「信濃」と呼ばれており(「厚別区の現況・歴史」)、「信濃神社」は厚別区にある。
鉄道の「厚別駅」ができたことにより、しだいに「アツベツ」というようになったという。
厚別川の源流は、南区・空沼岳のあたりで、滝野には「アシリベツの滝」がある。
札幌の開発では当初、澄川にあった森林から木材を供給していたが、1879年、さらに奥地の滝野に「厚別水車器械所」と呼ばれる水力を用いた製材所を建設。10年ほどにわたって大いに栄えたという。
中央バス・真106 滝野線で滝野すずらん公園に向かうと、途中に「器械場入口」という停留所がある。