「万字線」

栗沢町(現在は岩見沢市に統合)の山奥にあった万字炭鉱は、かつて道内有数の炭鉱であり、岩見沢から国鉄万字線が通じていた。
しかし1976年に閉山、万字線も1985年に廃止。かつて5000人以上の人口を擁したというが、現在は80人未満が住むのみという(wikipedia)。
鉄道廃止後、中央バスが代替路線「万字線」を走らせていたが、その後「毛陽交流センター」までに短縮、かわりに1日2往復の市営バスが栗沢から万字へ行っていた。
2022年3月末、中央バスは「毛陽交流センター」にも行かなくなり、「いわみざわ公園」までとなり、市営バスがすべて置き換える形となっている。

私は1980年頃、私は国鉄万字線に乗り、作文を書いていた。
厚別から汽車に乗り、岩見沢で下車。
「れんらくれっしゃは万字炭山行きとおしゃまんべ行きなどでした」と書いてあるが、長万部行は旭川か滝川から来ていたのだろうか。長距離の普通列車である。

岩見沢駅 (06/06/2021)
岩見沢駅 (06/06/2021)
岩見沢駅 (06/06/2021)

岩見沢市内の地下道。

まもなく函館本線から分かれ、「志文」まで1駅だけ室蘭本線。「上志文」「朝日」「美流渡」と続き、「万字」で「ほとんどおりてしまいました」という。炭鉱はすでに閉山していたから、次の終点・「万字炭山」に行く人は少なかった。
終着駅からは「まだせんろがのびてトンネルがあった」というから、炭鉱時代にはもっと先から運炭していたのだろう。
盲腸線なので折り返し列車に乗った。「ローカルせんはいし反対の紙をもらいました」と。

「北海道 鉄道跡を紀行する」(1991)では、すでに自然に飲み込まれつつある万字線跡がみられる。朝日、美流渡にも炭鉱があった。

上志文駅跡 (06/06/2021)
上志文小学校跡 (06/05/2021)
上志文八号神社 (06/05/2021)
朝日炭鉱記念碑 (06/05/2021) – 近くに「旧朝日駅前」停留所がある。

現在は農村地帯。