「樽川」

石狩市の人口の大半は「花川」地区に集まっているが、ここは「花畔」と「樽川」のそれぞれの一部ずつを合わせてつくったものだそうだ。
このため現在の樽川は元の「樽川村」よりは小さくなっているのだろうが、中央バス・石狩新港団地線には「樽川7線2号」という停留所があるし、
中央バス・石狩新港西線の「トラック団地入口」のそばの「樽川公園」に「樽川発祥之地」という石碑がたっている。
曰く

 此処石狩町樽川の発祥地は
オタナイにして江戸時代後期
鮭漁場開設 フムベオマイ之
に次ぐ 明治十五年樽川村開
村 同十八年山口県人集団移
住し安住の基礎を築きたり
 以来一世紀農漁業栄え来れ
るも石狩湾新港建設に関連し
て村域の一部を小樽市に割譲
 土地を北海道に供し村民新
団地に移る
 依ってここに碑を建て来歴
を偲び先人の偉業を讃え永遠
に之を伝える

と。

05/03/2021

「石狩ファイル」には、1975年「石狩湾新港の管理方式の合意により樽川の一部8.75km2が小樽市に編入され、65戸(農業者30、漁業者22)314人が石狩町域に移転」と記されている。
この「発祥の地」も、もはや「樽川」ではなく「新港西」という住所に変わっている。
「郷土誌から読み解く地域歴史情報」によると、旧樽川村の領域は、「樽川」「新港西」「銭函」(小樽市)、「前田」(札幌市手稲区)に分割されている。