Winchesterの文化遺産

MedfordとWoburnの間にある人口23,000人の町。1850年、Arlington、Medford、Woburnなどの一部を集めて設立された。歴史的にWaterfieldとかSouth Woburnと呼ばれたりすることもある。町内には大邸宅が立ち並び、世帯年収は$126,000だが$200,000を越える家庭も多い。交通はコミューターレールLowell LineのWedgemere駅とWinchester Center駅があるが、後者は再建のため閉鎖中。Bus134(Wellington駅-North Woburn)は毎日運行。町の西側は中心部との交通がなく、Alewife駅からArlingtonを経てやってくるBus350に乗ることになる。NRHPはWikipediaのリストに載っている。

Winchester Center Historic District

Winchester Centerは、1640年代に入植が始まった場所で、製粉所とAberjona川にかかる橋を中心に発展した。当時はSouth Woburnと呼ばれ、Woburnの一部だった。長らく農業地帯だったが、1835年にBoston and Lowell Railroadが開通し、以降住宅開発が盛んになった。1850年にWoburnから分離し、現在のWinchesterが設立されている。

First Congregational Church (08/26/2023) – 1854年。ランドマークとなっている。
Lincoln School (08/12/2023) – 1903年。
消防署 (08/12/2023) – 1914年。
図書館 (08/26/2023) – 1931年。

United States Post Office–Winchester Main

1927-28年に建てられたClassical Revival styleの郵便局。

48 Waterfield Rd (08/19/2023)

Winchester Savings Bank

1871年に設立された相互貯蓄銀行。1892年にRomanesque styleのこの建物をオフィスとした。1979年には別のビルに移転し、事業を続けている。

26 Mt. Vernon St (08/19/2023)
現在のオフィス (08/19/2023) – 661 Main St

Winchester Town Hall

1887年に建てられたQueen Anne/Romanesque Revival stylingの建物。町の名前のもととなったWilliam P. Winchesterの資金により建設されている。

71 Mount Vernon St (08/12/2023)

Edmund Dwight House

1858年に建てられたItalianate styleの家。Arlingtonとの境界線にある。Edmund Dwightは裕福な実業家で、Thomas Jeffersonのひ孫と結婚した。情報理論の創始者Claude ShannonBetty Shannon夫妻が住んでいたことでも知られる。

5 Cambridge St (09/02/2023)

Joseph Remick House

1909年に建てられ、サイズははるかに小さいがSanborn Houseに似た形をしているため、”Baby Sanborn House” と呼ばれた。

84 Cambridge St/4 Swan Rd (09/02/2023)

Edward Gardner House

1764年頃に建てられたWIncheterで最古の家の一つ。もともとこの土地は120haにおよぶもので、1651年からここに住んでいたRichard Gardnerが1659年に買い取った。Edward Gardnerは5代目の人物で、土地を相続した際にこの家を建てた。彼の死後1825年に家は売られ、1931年にハーバードで建築を学んだ F. Patterson Smithが買い取り、回復・改装を行っている。

Zero Gardner Place (09/02/2023) – 「0」という地番は珍しい。

Patience and Sarah Gardner House

1830年頃に建てられたFederal stylingの家。PatienceとSarah Gardnerは姉妹で、17世紀半ばに入植したGardner家の一員であり、1857-64年にここに住んでいた。

103–105 Cambridge St (09/02/2023)

Sanborn House

1904年、Orenとその息子でChase & Sanborn Coffee Companyの共同創業者であるJames Sanbornが、この辺りの9.5エーカー(3.8ha)の土地を購入、1906年に邸宅を構えた。1920年代に一家は没落し、ボストンの木材業者Downes 一家がここを購入、20年間住んでいた。その後土地と邸宅はReligious of Christian Educationが買い取り、Marycliff Academyとなった。1969年、町はここを買い取り小学校とした。2005年に隣に新校舎ができ、現在はWinchester歴史協会が管理している。

21 High St (09/02/2023)

Asa Locke House

19世紀半ばに建てられたItalianate styleの家。Locke家は1699年にこの地に入植した一族で、Josiah LockeはAsaの兄弟。

68 High St (09/02/2023)

Capt. Josiah Locke House

1803年に建てられたFederal styleの家。Captain Josiah Lockeは地元の民兵の将校であり、Asa Lockeの兄弟でもあった。フィギュアスケートで著名だったMaribel Vinson、娘でやはりフィギュアスケーターだったLaurence Owenが住んでいたことでも知られる。

195 High St (09/02/2023)

Philemon Wright/Asa Locke Farm

Wright-Locke Farm」として知られる農場で、現在は農業体験プログラムや野外コンサートなどが行われている。もともとこの地は探検家Philemon Wrightの生地であり、先祖のDeacon John Wrightは1640年のWoburnの創設に参加した人物であった。Philemon Wright自身は独立戦争に参加した後、北上してカナダを探検、のちにはオタワ渓谷に町を建設し移住している。一方彼は、1800年にこの地をJosiah Lockeに売却、1828年頃にAsa LockeによりGreek Revival styleの家が建てられた。2007年、町がこの土地を買い取ったが、その後住宅開発をめぐるトラブルがあり、現在は12.5エーカー(5ha)の農場をWright-Locke Land Trustが運営している。

78 Ridge St (09/02/2023)
農場宅 (09/02/2023) – 看板は左が英語で右がフランス語。オタワまでは600km以上ある。

Johnson-Thompson House

1750年頃に建てられたGeorgian styleの家で、Winchester最古とされる。William Johnsonは町がWoburnの一部だった時代に活躍した人物で、娘婿のTimothy Thompsonが1858年にこの家を相続した。

201 Ridge St (09/02/2023)

George Wyman House

1820年代に建てられたFederal-Greek Revival stylingの家。このエリアに建てられたごく初期の家の一つ。

195 Cambridge St (09/02/2023)

Henry Grover House

1880年代に、付近で10haの農場を経営していたHenry Groverにより建てられた家。20世紀にはPurcell一家が”Purcell’s Pansy Patch”として知られる花屋を開いていた。

223–225 Cambridge St (09/02/2023)

Edmund Parker Jr. House

1826年頃に建てられたFederal-Greek Revival styleの家。Edmund Parker Jr.の父は、最初に町の西側にあるこの地域に入植した一人。

287 Cambridge St (09/02/2023)

Arthur H. Russell House

1899年に建てられたMedieval Revival stylingの家。Arthur H. Russellはボストンの弁護士で、タウンミーティングのモデレーターも務めていた。

10 Mt. Pleasant St (08/26/2023)

Carr-Jeeves House

1869年に建てられたSecond Empire styleの家。地元の建築家MosesとJames Mannが建て、翌年Mary Carrに売られ、1878年にThomas Jeevesが購入している。

57 Lake St (08/26/2023)

Wildwood Cemetery

1851年に開設された墓地。町の名前の由来となったWilliam P. Winchesterの寄付によりつくられた。

34 Palmer St (08/26/2023)

Kenelum Baker House

1856年に建てられたItalianate stylingの家。地元では知られた建築家Kenelum Bakerが自らのために建てたもの。彼はParker Houseも建てている。

4 Norwood St (08/26/2023)

Firth–Glengarry Historic District

このエリアは19世紀半ばまではほとんど開発されていなかったが、William FirthというデベロッパーがRobert Coitという建築家を雇って、1880-1900に住宅開発を行った。

3 Wildwood St (08/26/2023) – 1843年。地区では最古の家とされる。Greek Revival style。
Charles Curtis House (08/26/2023) – 9-11 Grassmere Ave, 1865年。Gothic style。
Langley House (08/26/2023) – 10 Pine St, 1887年。Queen Anne/Stick style。
Firthの住んだ家 (08/26/2023) – 37 Dix Street, 1937年。Colonial Revival style。

Wedgemere Historic District

このエリアはFrank Forsythというボストンの投資家が1891年に土地を入手し、1890-1920年代に住宅開発が行われた。Wedgemere駅に隣接しているというわけではない。

Rice House (08/26/2023) – 10 Oxford St, 1893年頃。Colonial Revival/Queen Anne styling。
Davis House (08/27/2023) – 6 Calumet Rd, 1893年頃。Colonial Revival/Queen Anne styling。
Nickerson House (08/26/2023) – 25 Calumet Rd, 1912年。Craftsman style。
Lombard House (08/26/2023) – 105 Church St, 1908年。Spanish Revival style。

Everett Avenue–Sheffield Road Historic District

このエリアはもともと州の政治家Edward Everettが所有していた。19世紀末から住宅開発が始まり、多くの家は1890-1916年に建てられている。かなりの数の家が地元の建築家F. Patterson SmithまたはDexter Blaikieにより設計されている。

8 Everett Ave (08/26/2023) – 1880年。Colonial Revival style。
24 Everett Ave (08/26/2023) – F. Patterson Smithによる設計。
45 Everett Ave (08/26/2023) – Dexter Blaikieの設計。Tudor Revival styling。
23 Sheffield Rd (08/26/2023) – Dexter Blaikieの設計。

William Simonds House

1877年に建てられたSecond Empire stylingの家。William Simondsはwikipediaではイギリス海軍の艦艇監督官William Symondsに結び付けられているが、おそらく誤りであろうと思われる。

420 Main St (08/19/2023)

Sharon House

1835年頃に建てられたGreek Revival stylingの家。建物の後方に突き出た部分は、ここに元々あった靴製造の作業場の一部といわれている。

403 Main St (08/19/2023)

Hutchinson-Blood House

1840年頃に建てられたGreek Revival styleの家。地元の大工John Coatsが親戚のSamuelとLucetta Hutchinsonのために建てたもの。彼は当時Main Stにいくつもの家を建てている。

394-396 Main St (08/19/2023)

Hovey-Winn House

1841年頃に建てられたGreek Revival styleの家。ここに住んでいたJosiah Hoveyは薬剤師で、義理の息子Denis Winnは町の最初の貸馬車屋だった。

384 Main St (08/19/2023)

Deacon John Symmes House

1807年頃に建てられたFederal styleの家。Symmes家はWinchesterの最初期の移住者だった。Charlestownの牧師だったZechariah Symmesはこのエリアの土地を入手し、1650年頃に息子たちが入植した。Deacon Johnは孫にあたる。Marshall Symmes HouseおよびMarshall Symmes Tenant Houseを建てたMarshall Symmesは彼の兄弟である。

212 Main St (08/19/2023)

Marshall Symmes House

1817年頃に建てられたFederal styleの家。Marshall Symmesは、このエリアに最初に入植したSymmes家の人物で、Deacon John Symmesの兄弟にあたり、Marshall Symmes Tenant Houseも建てている。

230 Main St (08/19/2023)
この地の一部はいまなおSymmes家の子孫が所有している。 (08/19/2023)

Marshall Symmes Tenant House

1870年代に建てられたItalianate styleの家。Marshall Symmesは、このエリアに最初に入植したSymmes家の人物で、Deacon John Symmesの兄弟にあたり、Marshall Symmes Houseも建てている。この家は賃貸物件として建てられたもの。

233 Main St (08/19/2023)

Oak Knoll

1890年代初めに建てられたQueen Anne/Colonial Revival styleの家。1891年にこの地所を購入したLewis Parkhurstは、Winchester 高校の校長や出版業者Edwin Ginnのビジネスパートナーなど、さまざまな活躍をした人物。

17 Brooks Street (08/19/2023)

Albert Ayer House

1865年頃に建てられたItalianate styleの家。Albert Ayerは地元の政治家として長く活躍した。兄弟のThomasは隣のThomas Ayer Houseに住んでいた。

8 Brooks St (08/19/2023)

Thomas Ayer House

1864年頃に建てられたItalianate styleの家。Thomas Ayerは地元の事業家で政治家でもあった。兄弟のAlbertは、隣のAlbert Ayer Houseに住んでいた。

8 Grove St (08/19/2023)

Horace Hatch House

1835年頃Lloyd Stに建てられ、1843年頃に現在地に移設されたGreek Revival styleの家。

26 Grove St (08/19/2023)

Harrison Parker Sr. House

1843年に建てられたItalianate styleの家。Harrison Parker Sr.は地元の木材工場のオーナーだった人物。

60 Lloyd St (08/19/2023)

Robert Bacon House

1830年頃に建てられたFederal/Greek Revival stylingの家。Robert Baconは、近くを流れるAberjona Riverの水力を利用して、フェルト帽製造工場を経営していた人物。

6 Mystic Valley Parkway (08/19/2023)

Ginn Carriage House

出版業者Edwin Ginnの地所”Terrace of Oaks” estate (主家屋は1946年に壊された)のうち、残存しているものの一つ。1900年に建てられたGeorgian Revival stylingの馬車置き場。

24 Ginn Rd (08/19/2023) – もちろん現在は住宅として使われている。

Ginn Gardener’s House

出版業者Edwin Ginnの地所”Terrace of Oaks” estate (主家屋は1946年に壊された)のうち、残存しているものの一つ。1900年に建てられたGeorgian Revival styleの家。

22 Ginn Rd (08/19/2023)

Charles Russell House

1841年に建てられたGreek Revival styleの家。この場所は、Winchesterで最初に入植者が入った所の一つとして知られる。

993 Main St (08/19/2023) – 街の中心部からはかなり離れている。

Alfred Vinton House

1854年頃に地元の建設業者Gardner Symmesにより建てられたItalianate  styleの家。Alfred Vintonは弁護士で、Symmes家の女性の結婚しており、1862年にこの家を購入した。

417 Main St (08/12/2023)

Jacob Stanton House

1840年頃に建てられたGreek Revival styleの家。地元の鍛冶屋Deacon Nathan Brooks Johnsonが建て、彼の死後Jacob Stantonが購入した。

21 Washington St (08/12/2023)

Parker House

1850年代に地元の建設業者Kenelum Bakerにより建てられたItalianate  styleの家。Kenelum Baker自身はKenelum Baker Houseを建てて、そこに住んでいた。

180 Mystic Valley Parkway (08/12/2023)

O. W. Gardner House

1840年頃に建てられたGothic Revival styleの家。もとは2件の家が対になっていたが、片方だけが残っているもの。

5 Myrtle St (08/12/2023)

DeRochmont House

1876年頃に建てられたQueen Anne styleの家。この区域はRangeley Estateと呼ばれ、メイン州の木材業者David Skillingが購入し、開発したものである。

2–4 Rangeley Rd

Webster Childs House

1876年に建てられたQueen Anne styleの家。当初はレンタル物件だったが、1889年にピアノ職人のWebster Childに売却された。メイン州の木材業者David Skillingが開発したRangeley Estateに含まれる。

9 Meadowcroft Rd – 家は右手の奥にある。

Skillings Estate House

1880年頃に建てられたQueen AnneおよびShingle Styleの家。メイン州の木材業者David Skillingが開発したRangeley Estateに含まれる。

37 Rangeley Rd

Samuel Elder House

1875-6年に建てられたRuskinian Gothic styleの家。メイン州の木材業者David Skillingが開発したRangeley Estateに含まれる。

38 Rangeley Rd

Edward Sullivan House

1875年頃に建てられたItalianate stylingの典型的な労働者の住居。Edward Sullivanは石工だった人物。

9 Kendall St (08/12/2023)

St. Mary’s Catholic Church

1874年、すでにあった教会を建て替える形でつくられた。Gothic Revival styleで当初は木造だったが、1897年にPatrick W. Fordの指揮のもと、レンガ造りとなった。

159 Washington St (08/12/2023)

George Brine House

1865年頃に地元の建設業者Joseph Shattuckにより建てられたSecond Empire styleの家。彼は家を賃貸に出したのちに、1893年にGeorge Brineに売却した。

219 Washington St (08/12/2023)

Zachariah Richardson House

1794年に学校があった土地に1818年に建てられた家。内部には学校時代の要素も残っているという。Richardson家は1642年にこの地に最初に移民した一族。

597 Washington St (08/12/2023)

Edward Braddock House

1893年に建てられたColonial Revival styleとShingle styleを併せ持つ家。Edward I. Braddockは発明家で、金属製造にかかわる特許を保有していた人物。

112 Highland Ave (08/12/2023)

Pressey-Eustis House

1850年代初期に建てられたGothic Victorian styleの家。町の会計官George Eustisが1870-1940年にここに住んでいた。

14 Stevens St (08/12/2023)

James H. Mann House

地元の建築家James H. Mannにより建てられたGothic Revivalの家。彼自身が住んでいた。

23 Hancock St (08/12/2023)

Amy B. Mitchell House

1909年頃に建てられたMedieval Revival stylingの家。

237 Highland Ave (08/12/2023)

S. B. White House

1850年代に建てられたGothic Revival styleの家。 Samuel B. White, Jr.はWinchesterの初代会計官だった人物。

8 Stevens St (08/12/2023)

Mystic Valley Parkway

Mystic Valley ParkwayはWinchesterが起点である。

Highland Stにて (08/12/2023)

Abijah Thompson House

1835-50年に建てられたGothic Revival styleの家。Abijah ThompsonはWInchester歴史協会の初代会長だった。

81 Walnut St (08/12/2023)

Moore House

1840年代に建てられたGothic Revival styleの家。George Mooreは地元の建築家。

85 Walnut St (08/12/2023)

Edward A. Brackett House

1850年代に建てられた八角形の家。Orson Squire Fowlerの提唱した設計に準じている。Edward Augustus Brackettは彫刻家、詩人、自然保護活動家であった。

290 Highland Ave (08/12/2023)

Cole House

1886年に建てられたStick styleの装飾を持つ家。家の名前のもととなったFrank and Emma Coleは1929年までここに住んでいた。

Highland Ave/Winthrop St (08/12/2023)

John Mason House

1860年代にJoshua Stoneという人物により建てられ、1875年以前にJohn Masonに売却された。MasonはWinchesterからボストンに通勤した最初のビジネスマンの一人となった。Italianate style。

10 Hillside Ave (08/12/2023)

Marshall W. Jones House

1901年頃に建てられたColonial Revival styleの家。Marshall W. Jonesは地元のビジネスマンで保健委員会のメンバーでもあった。

326 Highland Ave (08/12/2023)

Trowbridge-Badger House

1886年頃に建てられたQueen Anne stylingとColonial Revivalの両要素を持つ家。

12 Prospect St (08/12/2023)

Louis N. Maxwell House

1890年頃に建てられたShingle styleの家。

16 Herrick St (08/12/2023)