Middlesex Countyの街を歩く

Belmont

Watertown

Belmont

ボストンの西約10kmに位置する人口27,000人ほどの町。設立したのは1859年、もとは農村地帯であった。長らくDry Townであり、酒類のレストランでの提供は2005年、店頭販売は2019年まで禁止されていた(ちなみにArlingtonも2006年までdry townで酒屋がなかった)。人口比では白人が70%、アジア系が18.5%。日本人も多く、皇后雅子はBelmont High Schoolに通っていた。また、世界的に有名な精神科病院McLean Hospitalがあることでも知られる。世帯年収の中央値は2019-2023年で$178,188。公共交通機関としては、コミューターレール・Fitchburg Lineが通っているほか、Bus 74, 75がHarvardから利用できる。Arlingtonとは北側で接しており車で10分もかからない距離だが、両者を直接結ぶ交通機関はない。

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Pleasant Street Historic District

Belmont駅周辺の中心街で、19世紀半ばから終わりにかけての建物が多く残る。

Captain Stephen Frost Houseは1763年に建てられた農家でGeorgian-style。石碑は草に隠れてよく読み取れないが、1775年4月19日、LexingtonのMinutemenに合流しようとする際に‘Old man of Menotomy’に出会い、ともに戦ったということのようである。

467 Pleasant St (06/09/2025)
石碑は草に埋もれてよく読み取れなかった。(06/09/2025)

William Flagg Homer Houseは1853年に建てられたMansard-style Italianateの邸宅で、ボストンの商人William Flagg Homerの夏の別荘だった。彼の甥で画家のWinslow Homerが滞在していたことでも知られる。1927年にBelmont Woman’s Clubがこの家を取得している。

661 Pleasant St (06/09/2025)

Belmont Public Schools Administration Buildingは、1902年にBelmont Public Libraryとして建てられた。Classical Revival style。1965年からはAdministration Buildingとなり、現在も様々な公的機関のオフィスとなっている。

644 Pleasant St (06/09/2025)

Belmont Town Hallは町が設立される前の1855年に建てられた。現在のものは、1881年、Hartwell and Richardsonの設計で建てられたHigh Victorian Gothic styleのものである。

455 Concord Ave (06/09/2025)

Belmont Police Departmentは当初Town Hallの地下に置かれていたが、1931年に独自のオフィスを持つに至った。

460 Concord Ave (06/09/2025)

Homer Municipal Buildingは1899年に高校の校舎として建てられた。2005年からはBelmont Gallery of Artのキャンパスとなっている。

19 Moore St (06/09/2025)

Watertown

ボストンの西約10kmに位置する市。人口約35,000人。1600年代にはMassachusett族が住んでいた。1630年、Richard SaltonstallGeorge Phillipsに率いられた移民が入植、17世紀には馬・牛の市場として栄えた。19-20世紀には軍の工廠・技術研究所が置かれる。またアルメニア人が多く住むことでも知られる。世帯年収は2019-2023年の中央値で$123,422。交通機関としては、かつてGreen LineのA Branchが通っていたが1969年に廃止、Watertown SquareとWatertown Yardがバスターミナルとなっている。NRHPはWikipediaのリストに載っている。

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Watertown Arsenal Historic District

1816年にCharles Riverの北側に建設された16 haにも及ぶ軍需工場の跡。野戦砲や海岸砲の砲架などが製造されていた。Civil Warに際して大幅に拡張、さらに第一次世界大戦では3倍の規模に拡大された。1968年からは縮小が始まり、1995年にはすべての軍事施設が民生用に払い下げられた。

100 Talcott Ave (05/04/2025) – 海岸砲の砲架の工場だった。
200 Talcott Ave (05/04/2025) – 木製銃、砲架などを乾燥、貯蔵するのに使用された。
400 Talcott Ave (05/04/2025) – Administration Officeとして使用された。Colonial Revival style。
343 Arsenal St (05/04/2025) – “The Smith Shop”と呼ばれ、砲架の鉄製の部分を製造していた。
元のUS Army Materials Technology Laboratory (05/04/2025) – 311 Arsenal St. 現在は多目的施設となっている。

Commanding Officer’s Quarters, Watertown Arsenal

Watertown Arsenal内にある元の司令部。1865年、Civil Warの際にRodman gunの発明者Thomas J. Rodmanにより建てられた。当時としては大きすぎ、建設費用も高すぎると考えられていた。現在は博物館となっている。

443 Arsenal St (05/04/2025)

Abraham Browne House

1694-1701年頃に建てられた、初期の植民地時代の家。その後廃墟化していたが、1919年にWilliam Sumner Appletonが購入し、回復工事が始まっている。現在は博物館となっている。

562 Main St (05/04/2025) – Watertown Sqからは西に離れている。

Edmund Fowle House

1772年に建てられた、Watertownに現存する中では2番目に古い家。1775年、独立戦争開始の年にMassachusetts Provincial Congressが開催された場所として知られる。現在は歴史博物館となっている。

26–28 Marshall St (05/04/2025)

Old Burying Ground

1665年に設立された市内最古の墓地。20世紀まで使用されていた。Coolidge大統領の先祖でBattles of Lexington and Concordで戦死したJoseph CoolidgeやGarfield大統領の先祖が埋葬されている。

Arlington/Mt. Auburn Sts (05/04/2025)

Common Street Cemetery

1754年に設立された、市内で2番目に古い墓地。Watertownで2番目のMeeting Houseのあった場所につくられた。

Common/Mt. Auburn Sts (05/04/2025)
Meeting Houseがあったことを示す碑。(05/04/2025)
1775年6月、Washingtonが独立軍の指揮を執るためCambridgeに向かう際にここを通った。(05/04/2025)
砲兵隊の将校だったMoses Warrenと妻Hannahを記念する碑。(05/04/2025)

Old Watertown High School

1913年に建てられたEnglish Revival styleの学校。1980年代後半まで校舎として使われ、2000年代からは住居として使用されるようになった。

341 Mount Auburn St (05/04/2025)

Town Diner

1947年に、もともとあったWorcester Lunch Car Company製のDinerを改造して建てられた。現在も営業している。

627 Mount Auburn St (05/04/2025)

Coolidge School

Classical Revivalの学校建築で、1915年にU字型に建てられ、1925年に拡張してE字型となった。1984年まで校舎として使われ、現在は住居として使用されている。

319 Arlington St (05/04/2025)