Salemを歩く

ボストンの北東約25kmの位置にある人口約45,000人の市。古くから原住民が住み’Naumkeag’と呼ばれていたが、ヨーロッパ人が持ち込んだ天然痘によりその人口は激減した。1626年に移民が始まり、植民地時代の代表的な港町となった。奴隷貿易の中継点ともなっていたが、1701年から奴隷解放が進んだ。他方、1692年の魔女裁判で有名。独立戦争後には東インド諸島や中国への航海が行われた。現在は、人口の68.5%が白人、19.8%がヒスパニック、4.1%がアフリカ系、2.8%がアジア系である。世帯年収の中央値は2019-23年で$85,137。公共交通機関としては、コミュータレールNewburyport/Rockport Lineのほか、Bus 435, 450などを利用できる。

街歩き動画。

Downtown Salem District

Salemの中心街。核となるEssex Stは1976年に車の乗り入れが禁止され、歩行者天国となった。周囲には19世紀に建てられたビルが立ち並ぶ。

Bowker Placeは1830-40年代のFederal styleの商業ビル。

144–156 Essex St (06/01/2025)

大森貝塚を発見したEdward S. MorsePeabody Museum of Salemの学芸員であった縁で、Salemは東京都大田区と姉妹都市となっている。

East India Square (06/01/2025) – 158 Essex St

Salem Old Town Hallは1816-7年に建てられたFederal styleの建物で、1837年まで役所として使用された。

32 Derby Sq (06/01/2025) – Derby Sqは18-19世紀のSalemの有力者、Derby家にちなんで名付けられている。
2006年当時のOld Town Hall (08/23/2006) – 当時は階段があった。

Salem Five Cents Savings Bankは1855年創立、1892年建築の本店が現在も’Salem Five’の名前で営業している。

210 Essex St (06/01/2025)

Salem Savings BankはFive Centsと同じ1855年の創業。初期にはJoseph S. Cabot (Salemの第4代市長、BrooklineのWoodland-Heathの地主だったCabot家とも遠い親戚関係にある)が社長を務めた。19世紀半ばにItalianate styleで建てられたが、20世紀初頭にColonial Revival–styleに改装されている。

123-9_washington st (06/01/2025)

T.R. Kerr Buildingは1910-20年に建てられた商業ビル。T.R. Kerrという人物については良く知られていない。

234 Essex St (06/01/2025)

Kinsman Blockは1881年に建てられた多目的ビルで、Odd Fellows Hallが入居しているほか、商業スペースなどに使われている。

87 Washington St (06/01/2025)

Masonic Templeはフリーメイソンの建物で、1915-6年に建てられた。neo-classical style。1階は商業スペース、中層階はオフィス、上階をフリーメイソンが使用していた。1982年に火事で大損傷を受けたが修復されている。

70 Washington St (06/01/2025)

City Hall

1838年に建てられたGreek Revival styleの市庁舎。1836年、Salemが市になり、初代市長のLeverett Saltonstallの監督によりつくられている。これにより行政府はOld Town Hallからこの場所に移った。礎石の下には市政府ができた時の彼の演説の書かれた新聞が埋められた。

93 Washington St (06/01/2025)

Joshua Ward House

1784年に建てられたレンガ造りのFederal styleの家。内装はSamuel McIntireがデザインした。魔女裁判で容疑者を逮捕したGeorge Corwin保安官の家があった場所に建てられた。

148 Washington St (06/01/2025)

Bessie Monroe House

1811年に建てられたFederal styleの家。1960年代に付近の再開発が始まったときに、Bessie Monroeという高齢の女性が住んでいたが、健康状態を考慮して市は彼女には立ち退きを要求しなかった。彼女は1971年に死ぬまでここに住み、建物は取り壊しをまぬがれたのである。

7 Ash St (06/01/2025)

Essex Institute Historic District

1848年に設立され1992年にPeabody Essex Museumに合流した研究組織が所有していた建物群からなる。

John Tucker Daland Houseは1851-2にGridley James Fox Bryantの設計で建てられたItalianate styleの家。John Tucker Dalandは商人で、1885年までここに住んでおり、同年Essex Instituteがこの家を入手した。

132-3 Essex St (06/01/2025)

Crowninshield-Bentley Houseは1727-9年頃のGeorgian Colonial styleの建物で、ドイツ人医師の息子で魚商人であったJohn Crowninshieldの家であった。1791-1819年にWilliam Bentley牧師が滞在した。

126 Essex St (06/01/2025)

Gardner–Pingree House

1804年に建てられたFederal styleの家で、Samuel McIntireの設計。John and Sarah (West) Gardnerの家であったが、米英戦争(1812)による経済的損失の穴埋めに売却。1814年にはCapt. Joseph White、1834年には商人David Pingreeがこの家を購入している。1933年にPingreeの子孫が家をEssex Instituteに寄付した。Capt. Joseph Whiteは1830年の殺人事件により、Daniel Websterに死刑を宣告された人物で、この事件はPoeやHawthorneの作品にも影響を与えている。

128 Essex St (06/01/2025)

John Ward House

1684-1723年のFirst Periodに建てられたとされ、20世紀初頭にGeorge Francis Dowにより修復された。最初に建てたJohn Wardは皮革加工業者だった。1816年にTemple Hardyがこの家を買い取り、複数世帯用の物件として1910年まで使用。1912年からDowによる修復が始まった。

9 Brown St (06/01/2025)

Salem Common Historic District

1667年にできた広場。当初は柵がなく、家畜も自由に通行していた。1850年に鉄柵がつくられている。

25 Washington Sq (06/01/2025)
Salemの創設者Roger Conantの像。1911年に置かれた。
Washington Arch (06/01/2025) – 1789年、Washingtonが独立戦争において協力した地元の民兵に感謝を述べるために来訪したことを記念している。

John Bertram Houseは1819年に建てられたFederal styleの邸宅をCaptain John Bertramが買い取ったもの。彼はここに60年以上住んだ。

29 Washington St (06/01/2025)

Joseph Story House

1811年に建てられたFederal styleの家。Joseph Storyは32歳の若さでAssociate Justice of the Supreme Court(連邦最高裁判所陪席判事)に任命された人物。1845年に死ぬまでこの家に住んでいた。James Madison大統領やLafayetteも訪問しており、息子で彫刻家のWilliam Wetmore Storyはこの家で生まれている。

26 Winter St (6/01/2025)

Joseph Fenno House-Woman’s Friend Society

1811-2年に建てられた2世帯用の家。Joseph Fennoはフェルトの製造業者だった人物。1879年にJohn Bertramがここを購入し、娘Jennie Emmertonに代わり Woman’s Friend Societyに寄付している。

12-14 Hawthorne Boulevard (06/01/2025)

Charter Street Historic District

現在までわずかに残っている市内最古のエリア。

Charter St (06/01/2025)

Pickman HouseはFirst Periodの家で、建築年代には1665, 71, 80年の3つの説がある。船員Samuel Pickmanが土地を取得したのが1657年である。のちには判事・裁判官のBenjamin Lynde, Jr.や画家Michele Felice Corneといった著名人が住んでいた。現在はPeabody Essex Museumの所有のもと、博物館となっている。少女の幽霊が出るという噂も知られている。

43 Charter St (06/01/2025)

Charter Street Cemeteryは少なくとも1637年にさかのぼる歴史を持つ。マサチューセッツ植民地の知事を務めたSimon BradstreetやNatahniel Hawthorneの先祖で魔女裁判の裁判官だったJohn Hathorneらが埋葬されている。ちなみにこの墓地には魔女裁判の被害者は一人も埋葬されていない。多く誤解されている点である。

51 Charter St (06/01/2025)
2006年に訪れたときの様子。(08/23/2006)

魔女裁判に関係するのは、墓地に隣接して1992年につくられたWitch Trials Memorialである。これは石塀に処刑された人の名前を書いたベンチが併設されているもので、墓地の一部に見えてしまうのである。以下は2006年当時の写真。

Witch Trials Memorial (08/23/2006) – 24 Liberty St
処刑された人の名前が書いてある。絞首刑になったようだ。(08/23/2006)

Salem Laundry

1906年に建てられたランドリーでSalem最初のコンクリート製の建物である。2003年にコンドミニアムに改装された。

55 Lafayette St (06/01/2025)

Peabody Museum of Salem

1799年に設立されたEast India Marine Societyを1868年にPeabody Academy of ScienceがGeorge Peabodyの資金を受けて継承、1915年にPeabody Museum of Salemと名称を変更、さらに1992年にEssex Instituteと合流してPeabody Essex Museumとなった。メインの博物館は20世紀初めの建物で、2003年にガラス張りのエントランスホールが増設された。動植物、鉱石から武器や楽器まで保存・展示する、いわゆる自然史博物館といってよい。

161 Essex St (06/01/2025)

East India Marine Hallは1824-5年にEast India Marine Societyにより建てられたもので、インド・太平洋地域の文物が収蔵されている。

左側の建物がEast India Marine Hall (06/01/2025)

Peirce–Nichols House

1782年、Samuel McIntireの設計により建てられた。Jerathmiel Peirceはもとは革職人であったが、1778年頃にイギリスの船舶を襲撃するprivateerであるAaron Waiteのパートナーとなった人物。のちに経済状態の悪化により家をGeorgeとSally (Peirce) Nicholsに売却している。1917年に家はEssex Instituteに売却されている。

80 Federal St (06/01/2025) – 現在はPeabody Essex Museumにより管理されている。

Nathaniel Bowditch House

1759-60年頃に建てられたFederal styleの家。最初に家を建てたSamuel Curwenは独立戦争においてイギリスを支持し、国外逃亡。1811年に数学者Nathaniel Bowditchが家を所得し、1823年まで住んでいた。その後、Civil Warの時代にSalemの市長だったJoseph B. F. Osgoodの家となっていた。道路拡幅による取り壊しを避けるために1944年に現在地に移築。現在はHistoric Salem, Incのオフィスとなっている。

9 North St (06/01/2025)

Wesley Methodist Church

1800年代に巡回牧師のJessie Leeが説教を開始したのが始まり。現在の教会は1889年に建てられたRomanesque styleのものである。

8 North St (06/01/2025)

Shepard Block

1851年にMichael Shepardにより建てられた長屋式の住居。1階部分は商店が入るようになっている。

298-304 Essex St (06/01/2025)

Chestnut Street District

19世紀にSamuel McIntireにより設計された家が残り、Salem商人による中国貿易の富を示すエリアでもある。

The Witch Houseは1642年に建てられたとされる。魔女裁判における判事であったJonathan Corwinが1675年に買い取り、その後40年以上住んでいた。

310 Essex St (06/01/2025)

First Church in Salemは1629年にピューリタンの移民により設立。現在の教会は1835-6年に建てられたSolomon Willardの設計によるEnglish-Gothic styleのものである。Quincy産の花崗岩を使用。1846年にはThomas Treadwell Stoneが牧師となり反奴隷運動を展開している。Salemの市長などを務めたCharles Wentworth Uphamも牧師を務めていた。

316 Essex St (06/01/2025)

Ropes Mansionは商人Samuel Barnard により1720年代の後半に建てられたGeorgean styleの邸宅。彼はフランスと原住民の襲撃an Indian raid(1704)によりDeerfieldから逃げてきた人物であり、1720年にSalemにたどり着いたのである。彼の死後1768年に家はNathaniel Ropes判事のものとなった。1894年には改装が行われ、内装はColonial Revival styleとなっている。

318 Essex St (06/01/2025)

The Salem Athenaeumは1810年に組織された図書館。その後Essex Instituteに売却され、1906-7年にかけて現在の場所に新たな建物ができている。

337 Essex St (6/01/2025)

John Bertram MansionはItalianate styleの邸宅で1855年にCaptain John Bertramのために建てられた。1882年の彼の死後、妻は屋敷を寄付し、市の公共図書館となった。

370 Essex St (06/01/2025)

Saunders Houseは1805年に建てられたFederal styleの家。彼は1810年に2人の娘の結婚祝いに41および43 Essex Stの家を与えた。結婚相手はLeverettおよびNathaniel Saltonstallであり、前者は下記のようにSalem市長になっている。

39 Chestnut St (06/01/2025)

Leverett Saltonstall Placeは、Salem最初の民選市長Leverett Saltonstall Iの弟Natanielが住んでいた家。1810年にSamuel McIntireの設計で建てられた。

41 Chestnut St (06/01/2025)

Stephen Phillips House (1821)は、もともと海運で財を成したElias Hasket Derbyの土地で、彼の死後3人の娘に相続されたが、その一人Elizabethの死後、夫のNatahnielが相続して屋敷を改装した。1911年にStephen W. Phillipsという人物がこの家を買い取り、1955年まで住んでいる。現在は博物館になっている。

34 Chestnut St (06/01/2025)

Dodge–Shreve Houseは1817-25年頃に建てられたFederal styleの家。Pickering Dodgeは商人であり、19世紀の代表的な商家とされる。のちにShreveという家の人々が住んだようである。

29 Chestnut St (06/01/2025)

Pickering Houseは1651-64年頃に、おそらくJohn Pickering Jr.により建てられたFirst Periodの家。その後、代々のPickeringの人々により拡張・改装が繰り返された。Postmaster General (郵政長官), Secretary of War, Secretary of State (国務長官)を歴任したTimothy Pickeringは、1745年、この家で生まれている

18 Broad St (06/01/2025)

Former 1855 Classical and High Schoolは、1855年にそれまであった男子校と女子校を統合してできたもの。1855-6年にItalianate-styleで建てられた。20世紀前半までは後者として使われ、その後Salem Council on Agingなどが入居していたが、現在は使われていない。

5 Broad St (06/01/2025)

Broad Street Cemeteryは1655年に設立された、Salemで2番目に古い墓地。Jonathan CorwinGeorge Corwin、John Pickeringらがここに埋葬されている。魔女裁判にかかわったJonathan Corwinにちなんで、怪奇現象の噂も伝わっている。

5R Broad St (06/01/2025)

YMCA

1898年に建てられたYMCAの建物。Classical Revival style。1970年代、YMCAのメンバーの減少により、一部がSalem Housing Authorityに売却され、シニアの人々の住居に改装されている。

284-296 Essex St (06/01/2025)

Hamilton Hall

1805-7年にSamuel McIntireの設計で建てられたFederal styleのビル。Salemの指導的な立場にいる人々の社交場として建てられ、Alexander Hamiltonにちなんで名付けられた。1845年頃にGreek Revival styleのポーチが付け加えられた。現在もイベント会場や結婚式場として使われている。

9 Cambridge St (06/01/2025)

First Universalist Church

1805年、Universalistの会衆が組織され、1808年にHosea Ballou牧師の協力でFederal styleの教会が建てられた。1,200のパイプを有するオルガンが1888年に設置されている。

6 Rust St (06/03/2025)

North Street Fire Station

1881年に建てられたQueen Anne styleの消防署。現役の消防署の中ではもっとも古い部類に入る。Salemでは2番目のレンガ造りの消防署で、最初のものはGreat Salem Fire of 1914で破壊されてしまっている。

142 North St (06/03/2025)

Greenlawn Cemetery

1807年にできた墓地で、1880年代に郊外型墓地に設計変更されている。1930年代にニューディール政策により、多種類の植物を植える事業がおこなわれ、F. Carroll Sargent Arboretumとも呼ばれる。

57 Orne St (06/03/2025)

Federal Street District

法律関係の建物が並ぶエリア。また、1810-1900年に建てられた住居も多く残っている。

Federal St (06/01/2025) – 手前からOld Granite Courthouse, Essex Superior Court, Essex County Registry of Deedsが立ち並ぶ。

Tabernacle Churchは1735年にFirst Church in Salemから独立したもので、現在の教会は1923年にSolon Spencer Bemanの設計で建てられたRomanesque Revival styleの建物である。Tabernacleとは聖書に出てくる幕屋と呼ばれる神殿。

50 Washington St (06/03/2025)

Old Granite Courthouseは1841年に建てられたGreek Revival styleの裁判所。郡裁判所として使われていたが、現在は空き家である。

32 Federal St (06/03/2025)

その隣に建っているのがEssex Superior Courtで、郡の上級裁判所として使用されている。1862年に建てられたItalianate styleの建物でのちにRichardsonian Romanesque styleに変更された。

56 Federal St (06/03/2025)

更にその隣には旧Essex County Registry of Deedsがある。1909年に建てられたNeoclassical/Beaux-Arts styleの建物である。2019年に新しい場所に移転した。

32–50 Federal St (06/03/2025)

Federal Street Baptist Churchは19世紀半ばの建築。Greek RevivalとGothic Revival styleの要素をもつ。

62 Federal St (06/03/2025)

West Cogswell House

1834年に建てられたGreek Revival styleの長屋式の家。当時の海運業・商業における指導的な人物であったNathaniel Westにより建てられたもので、後にはSalem市長 William Cogswellも住んでいる。現在はSalem Innというホテルになっている。

5-9 Summer St (06/03/2025)

John P. Peabody House

1868年に建てられたColonial Revival styleの家。John P. PeabodyはSalemの商人だった。現在はSalem Innが所有している。

15 Summer St (06/03/2025)

Gedney and Cox Houses

もともと1つの敷地だった場所に異なる時代の2軒の家が建っている。Gedney Houseは1665年頃に建てられたFirst Periodの家。Salemの初期の移民Gedney familyの一人で、船大工として成功したEleazor Gedneyの家だった。1775年頃、Benjamin Coxという人物が土地の一部を入手し、新たに家を建てた。これがCox Houseである。現在では双方ともHistoric New Englandが所有し、ツアーが行われている。

21 High St (06/03/2025) – 手前がGedney House, 奥がCox House.

United States Post Office–Salem Main

1932年に建てられたColonial Revival styleの郵便局。

2 Margin St (06/03/2025)

Salem Maritime National Historic Site

海事・海運に関する歴史地区で、Salem Harborに面する9エーカーものエリアが指定されている。独立戦争中にはprivateer(私掠船)による綿、ラム酒、砂糖、奴隷の三角貿易が行われ、独立後は極東との貿易が行われた。17-18世紀のSalemが貿易港として栄えた理由として、1) ボストンと比べても水深が深く、大型船の入港に好都合であったこと、2) ボストンが英国との戦争で大きく被害を受けていたこと、3) ボストンよりも政治的・宗教的な影響を受けることが少なく、privateerが活動するのに好都合であったことなどが挙げられている。パナマ運河(1914)ができる前の時代、極東への航海は至難の業だったが、多くはアフリカの喜望峰からインド洋を経由するルートがとられていたようである。

2006年に訪問したときの写真 (08/23/2006)

Derby WharfはCaptain Richard Derbyにより1762年に建設され、Derby家の事業に使われた。1806年には沖合に延長されている。隣のCentra Wharfは1784年に建設され、1791年にSimon Forresterにより延長工事が行われている。

1890年頃のDerby Wharf (案内板より)
1904年の大火のあとのCentral Wharf (案内板より)

Salem Custom Houseは1649年に最初のものが建てられ、現在残っているのは1819年建築の13代目の建物である。

176 Derby St (06/03/2025) – 作家Nathaniel Hawthorneが1846-9年までここの調査官として勤務していた。
1820年頃の税関検査の様子。(案内板より)

20世紀初めにはCustom Houseの裏手のエリア(Custom House Place)に、ポーランド系移民が多く住むようになった。Kościuszkoの名前にちなんで、Kosciusko Stという通りがある。

1935年のCustom House Placeの様子。(案内板より)

Derby Houseは1762年、Captain Richard Derbyが息子Elias Hasket Derbyの結婚祝いに建てたもの。Georgian style。

65 Derby St (06/03/2025)
Elias Hasket Derby (案内板より)

Hawkes Houseは1780年、Derby Houseが手狭になったため、Samuel McIntireの設計で建築が始まったが、その後Derby家は中心街に引っ越すことにしたため、完成間近で放置されていた。1800年にBenjamin Hawkesが買い取り、完成させている。

174 Derby St (06/03/2025)

West India Goods Storeは1804年、Captain Henry Princeにより建てられた。彼はコショウ、コーヒー、水牛の皮、亀の甲羅など西インドの物産をここに収蔵していた。

164 Derby St (06/03/2025)

Narbonne Houseは1675年、肉屋のThomas Iveslにより建てられた。その後所有者を変えながら増改築が繰り返された。19世紀末にはSarah Narbonneという女性がここで’Cent Shop’を開いていた。裏庭のゴミ捨て場には、150,000もの陶器の破片が残り、Salemの貿易の様子を伝えてくれている。

71 Esses St (06/03/2025)
Sarah Narbonne (案内板より)

Daniels Houseは1667-93年の間に船大工のStephen Daniels IとII (父子)により建てられた。その後所有者がかわり、さまざまな用途に使われたが、現在は旅館となっている。

1 Daniels St (06/03/2025)

St. Joseph Hallは1909年に建てられた、ポーランド系移民の団体St. Joseph Societyの本部で、1階部分を商業スペースにし、2階のホールではダンスパーティーや結婚式などが行われていた。

160 Derby St (06/03/2025)

Pedrick Store Houseは1770頃に建てられ、倉庫として使われていた。2007年に取り壊しをまぬがれるためにMarbleheadから移築されたもので、Salemとは直接関係はない。

Derby Wharf (06/03/2025)

Derby Wharf Light Station

1871年に建てられた灯台。Derby Wharfの先端にある。

Derby Wharfが長いので、歩くと少し疲れる。(06/03/2025)

House of the Seven Gables

Nathaniel Hawthorneの1851年の小説、The House of the Seven Gablesで有名。1668年に商人・船長のCaptain John Turnerにより建てられた。その後、彼の子供、孫であるJohn Turner II、John Turner IIIの時代に増改築が繰り返された。1908-10年に修復が行われ、博物館として公開されるようになった。

115 Derby St (06/03/2025)
08/23/2006 – この時は入場したので、中庭から撮影。

St. Nicholas Orthodox Church and Rectory

1908年、Galicia (現在のポーランドとウクライナ西部)からの移民のために建てられた正教会。

64-66 Forrester St (06/03/2025)